「アメリカひじき」の煮汁を冷ましたのを飲みながら書いてます。

野坂昭如の訃報を聞き、いくつかの野坂体験が蘇ってきた。

 

小学校も高学年になると、ませた奴は星新一の文庫本を
休み時間(名古屋だと「放課」ですね…)に読んだりするようになってくるけど

hotaru

たまたまクラスメートが持ってきていたのがジブリ画が表紙の「火垂るの墓」。
借りて読んだら、続けて「アメリカひじき」も読んじゃいますよね…。
「火垂るの墓」は身構えて読むものの、
直後に予期していなかった別の地雷が炸裂…みたいな感じで
あの読書体験がヤングトラウマになってる人、少なくないはず。

 

もうひとつは東日本大震災直後の東京、
スーパーからものが消え、原発は吹っ飛び、放射能が漏れ、
計画停電で道を挟んだ向かいの家々が真っ暗だった頃、
ガソリンの補給もおぼつかない車の中で

246

クレイジーケンバンドのライブ盤「青山246深夜族の夜」をよくかけていた。

ゲストで出演した、元祖プレイボーイの野坂昭如が歌う
「マリリン・モンロー・ノーリターン」の一節、
「この世はもうじきお終いだ」や、
「説法」と銘打った、ちょいワルどころじゃない、マジワルなMCを聴きながら
「生キ残レ」るのか…?と果てしなく刹那的な気分にになっていったのを思い出す。

 

だから、いつかはお終いになると思えば、あんまりイライラすることもない。
どうせみんな死ぬんだから。
せいぜい僕が明日死ぬとすれば、あなた方があさって死ぬぐらいのものです。
この地球の寿命からすれば、ほんの一瞬の違いですよ。
だからほんの一瞬のことだけ、自分のことだけ考えれば、他の事などどうでもいいんです。
例えばよく自由とワガママを履き違えているとか、
個人主義というものは勝手なことをすることと若い連中は思っているとか…。
なにいっているんだ、あのジジイたちは!
てめえたちばかりがいいことばっかりしやがって、
自分たちだけが自由を楽しんでやりたいことばかりやって、
あなたがたを束縛しようとする下心は僕自身がジジイなんでよくわかるんです。
だから絶対そのようなことに耳を貸さないで、やりたいことをやって怒って、
そんでもって蹴飛ばして、ぶん殴って、そんでもう電車が入ってきたら突き落とすとか。
捕まっちゃまずいから、どんどん捕まらないように悪いことしたほうがいいです。

「野坂説法(後説)」より

 

……マイクバトルの話?とくにありません。