「ストレイト・アウタ・コンプトン」に負けじ劣らずの武勇伝。[ Luke Featuring The 2 Live Crew ‎– Banned In The U.S.A. ]

「ストレイト・アウタ・コンプトン」のアメリカでの大ヒット以降、
N.W.A.以外にもラッパー、ラップグループの伝記映画が続々企画されているらしいですね…。
犬をけしかけたりイージーEをフルボッコにしたりと
「ストレイト・アウタ・コンプトン」後半、暴虐の限りを尽くしていた
シュグ・ナイトの物語も制作進行中らしいですが、
白人ラッパー、ヴァニラ・アイスのくるぶしを掴んでホテルの15階から吊り下げて脅し、曲の権利を奪い取るサグいエピソードとか、
恐いもの見たさで気になります…。

 

2livecrew
個人的には
N.W.A.とほぼ同時期に活躍していたマイアミのラップグループ、
2 Live Crewの伝記映画、渇望してます…。
当時発売されていた日本盤LDに入っていた
ドキュメンタリーを収録した動画を見る機会があったのだが
話には聞いてたけど、まあ、N.W.A.に負けじ劣らずの武勇伝。ただし全て下ネタだけで…。

あまりに直接的な内容に90年になって、18歳未満の者に
「AS NASTY AS THEY WANNA BE」(アルバム3作目)を売った店員が
逮捕されたり、各州でこうした作品を売ることができなくするような州法を
立法化しようとする動きが全米十州以上の州で盛り上がりだし、
ついにはフロリダでは彼らの作品が「わいせつ」と裁判所に認定され、90年6月
マイアミ当局のこうした曲をライブで歌うな、という警告を無視し、彼らがステージで
歌ったため、メンバー自身が逮捕されるという事件にまで発展した。

THE 2 LIVE CREWの作品がわいせつかどうかであるかは、
アメリカ全土で大論争を起こした。
メンバー自身の逮捕により「言論の自由」を脅かすものとして、
レコード業界と当局の対立が一層際立つようになったのである。

こうした論争の最大の争点は、わいせつとして当局が取り締まるべきか
あるいはわいせつ作品の検閲をすべきかどうか、と言論の自由を守るか
という点である。

そのためTHE 2 LIVE CREWの問題は、単に一アーティストの問題だけでなく
アメリカのレコード業界全体をも巻き込む大事件へと発展した。