ゴローちゃんの目の輝きの誕生秘話を知る…。
週末、漫画家・谷口ジローの訃報を聞き
名古屋ドーム近くの老舗の漫喫「まいける」で、ひさびさに手に取った「孤独のグルメ」。
90年代末、単行本を地元の図書館で読んでハマり、
上京した時は生活用品を揃えるより先に
「石神井公園のカレー丼」を食べにいき、
果ては群馬県・高崎まで、あの焼きまんじゅうを食べに
自転車で100kmこいでいくレベルの老害ファンだった自分。
12年の時を経て復活して以降の「孤独のグルメ」(新装版・病院食編以降)は
ゴローちゃんの造形に骨太感が足りなくなったり
(初期は顔のパーツが中心に集まっていて輪郭がゴツっとしてる印象)
モノローグ、というかやたら声に出して言う独り言の数が多くなったし、
無駄にアームロックかける展開とか、寒いダジャレとか、
元のコンビの作品なのに別人のパロディを見てるような感じがして
2巻の評価はガタ落ち、ドラマ版もそこまでハマって観てなかった。
写実の粋を極めた背景や食事のトーンワークから
紫煙をくゆらせながらのハードボイルドなゴローちゃんのキメ顔のシメまで
一コマ一コマ、久しぶりにじっくり読み返す。
やっぱり、これじゃないとな…!
新装版は持っていなかったのでラストの作者の対談をはじめて読む。
いままでにないハードボイルド風味のグルメマンガで
めしの「うまさ」をどう表現するかに最初は悪戦苦闘、
3話目「浅草の豆かん」の回ぐらいからコツをつかんできたということだったけど、
たしかに、うまさを「目で語る」この回から、
水を得たようにゴローちゃんが生き生きしてくる…。
なんかこーゆー感じのやつ。
上のみたいな写真はiPhoneのアプリ「孤独のカメラ」でつくれるのでぜひお試しを…。