食うと読みたくなるので「めしばな刑事タチバナ」文庫版を購入。読むとまた食いたくなる。

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安くてうまいものを食うのが好きなメタボのおっさん、立花刑事が
あるときは取調室で容疑者に諭すように、またあるときは捜査協力者のタレコミから、
またあるときは上司に一歩も譲らず激論を交わしながら、
実在のB級グルメをえんえん語り尽くすマンガ、「めしばな刑事タチバナ」。
従来のコロッケそば像を覆す、「スペクタクル」な食い方描写から
ポケットに150円しかない時に松屋でカウンターに置いてある「タレ」の
どれがごはんにあうか楽しみ、ついに「タレ丼」を考案する境地に達する
真剣かつしょうもな系のエピソードまでB級~Z級グルメの博覧強記ぶりが半端ない。

刑事ものというフォーマットらしく、裏を取るのも抜け目ない。
チェーン店のマニアックな歴史、うんちくはB級グルメマンガを読んでるというか
「日経MJ」を読んでるようなレベル。
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今日のMJの1面見出し「牛丼300円台↑ 常連2割の乱」とか、逆に「タチバナ」感出てきているような…。

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ただ、掲載誌が芸能ゴシップとエロ記事と極道もの週刊誌「アサヒ芸能」なので、
なかなか能動的に連載を毎週追いかけにくい…。

しかし僥倖ってあるもんだよなぁ。
小牧のキンブルのたこ焼き屋に寄った際、
イートインのマガジンラックにアサ芸の最新号が置いてある奇跡…!
4/27発売号では食べ放題のピザ屋の耳の食べ残し問題について
一話まるまる使ってる斬新さに「食っぴかれて」しまいコミックスの購入を決意。
単行本でいちから読むか、kindle版+スマホの機動力を重視するか迷ったあげく、
半年前から刊行の始まった文庫版の既刊分、4巻までを一気に購入。
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筆ペンで書いたような表紙は駅そばのような親しみやすさがある…。

物語の舞台が東京の城西地区なので
若干、関東ローカルの小規模チェーン店情報が多かったように感じるが
今改めて、一気読みすると知らなかったエピソードでの立花刑事の全国に渡る捜査網には感服。
のり弁の白身魚フライにかけるべきはしょうゆかソースか?という疑問から
名古屋の「ベントマン」まで捜査しにいくエピソード(文庫版4巻)とか、
コメダが名古屋と長久手だけでやっている甘味喫茶「おかげ庵」でしか出さない、
抹茶シロノワールを推すエピソード(文庫版2巻)とか
名古屋にまで捜査の手が伸びているのはさすがです!

「めしばな刑事タチバナ」文庫版
おすすめ度☆☆☆☆☆(ひとを家に招いた時に「接待本棚」に常備しておきたいマンガ)